扉を開ければそこは・・・。パリにあこがれて

Before
sub2
After
sub1

場所 観音寺市吉岡町 西岡家具店様
工事範囲 トイレ 他
工事期間 トイレ 約10日

「トイレだけで話題になるような内装にしたい。」
そんなご相談を受けました。
見せていただいた雑誌にある異国情緒たっぷりの空間をいかに表現できるかが課題でした。
奥様のインテリアへのこだわりには脱帽します。小物の一つ一つがマッチしていて統一されたリフォームになりました。

担当:小西多香子

ご依頼内容

既存トイレは男女兼用の上、和式。
子供連れのお客様が多いのでオムツ替えができ、ゆっくり使用できる女性専用のトイレが欲しい。
これは女性従業員の方の希望でもありました。
そこで、トイレ横の、以前は台所にしていた壁の奥の隠れた空間をリフォームして、新たに店内から使用できる女性専用トイレが完成しました。

コニーのご提案

広さ

オムツ替えベット、洗面化粧台、そしてトイレを1室にするには、やはり3畳くらいのスペースが必要でした。
幸い既存のドア位置や奥行きがちょうどいい寸法でしたので、扉中央に洗面台を置き、店内から見えにくい位置にトイレを設置しました。

赤い壁

sub3雑誌にあるのはモロッコの建物の1室。
しっくいに塗った赤い塗料が年月を経ていい感じに薄くなり、また窓からの日光に陰影が映し出されていました。
そんな内装にして欲しいとの希望・・・。
一番の問題は、壁の濃淡です。
自然と色あせてきた雰囲気は新しく施工するのには難しい色合いでした。
また、営業しながらの工事でしたので、期間が限られているため壁の仕上げ材が限られてしまいました。
そこで、色を調合できる、ケイソウモダンコートシルキーで通常使用量の4倍の色粉を混ぜ、希望の色を出しました。
これには、事前に、こてムラの付け具合や色粉の量を変えての塗り見本を作って本番に備えました。
自然と傷が付いたようにも見せたく、「下手に塗ってください」と無理な注文をしました。(笑)

アンティークなドアとサッシ

sub4大阪によく家具の買い付けに行く、店長と奥様。
そこのアンティークショップにあったドアと窓枠を購入し、今回のリフォームに使用しました。
しかし、入り口ドアは取り付けできるサイズだったものの、裏表反対のおまけに開きがってを反対にしたかったので・・・、上下さかさまに取り付けました。
もちろん兆番は取替え、取っ手と鍵も新しく取り付けました。
が、そんなアンティークな扉に、普通の金具は似合わない。
そこで、古びた色の金具を用意しました。
鍵もインテリア小物から取り寄せ、使用中がわかるように赤いテープで加工し、ばっちり、いかにも元からあったように取付できました。
窓枠も縦横を反対に取り付けています。

トータルなこだわりが大切

ここまでこだわるのかというくらいに、今回のリフォームには金具のひとつにまでこだわっています。
たとえば水栓。一般の洗面用の水栓には希望のものがなく、ガーデン用の水栓を持ってきています。なので、洗面台の下の隠れた部分にもそれを取り付けるための知恵が・・・。
ベビーベッドも高さが低くて使いづらい。そのために足を特注し、使いやすい高さにしました。
さらにトイレとカウンターの間の衝立。アイアンの衝立は3枚組みのもの、しかし3枚では長すぎるので、2枚を室内、1枚を店舗側で使用しています。
巾木のタイルも、洗面台のモザイクタイルも、鏡もすべてがこの空間を作るためには必要なのです。

sub5

リフォーム後

今回で3年続けて、店舗のリフォームのお手伝いをさせていただいています。
若いご夫婦の新しい感性にとっても刺激を受けています。
一般住宅と違って店舗だからできる部分もあるかもしれませんが、トータルコーディネートのために妥協しない姿勢はとってもすばらしいです。