退院後一人で生活する母のために…
場所 | 三豊市 宮本様邸(仮名) | |
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家族構成 | 女性一人暮らし(80代) | |
工事範囲 | 廊下・寝室・玄関 | |
工事期間 | 約1週間 |
足が不自由になったけど、まだまだ元気なお母さん。
好きな料理をしたり、家での生活を安全に過ごして欲しい。
娘さんからの依頼でした。
10㎝以下の段差があちこちにある危険な住まい。
離れて暮らす家族にも安心が必要です。
担当:小西多香子
ご依頼内容
典型的な田舎の百姓家。
納屋があり増築した部分があり、高い玄関の上がり框。家中にある段差。
お母さんが入院するきっかけは玄関で転んだから。
一人暮らしの場合は、転び方が不幸な場合は起き上がれず、無理な体勢のまま放置されることも。
トイレに行くにも高い段差を超え、部屋をいくつも横切っていかなければなりませんでした。
コニーのご提案
寝室にトイレをもってくる
夜間トイレに行く回数も増え、移動にも時間が掛かるようになりました。
幸い寝室のすぐ横に浄化槽を設置できる場所がありましたので、押入をトイレに改修しました。
クロスは消臭クロスを採用。
ケアマネージャーさんはタイルを希望されましたが、水に強く清掃しやすい材質の床材にしました。
玄関スロープ
いつも利用している勝手口の玄関は高さ30㎝以上の段差。
座るのも立ち上がるのも難しい高さです。
椅子を持ってくる、段差をなくすまで外側を持ち上げる…など、いろいろな検討をしましたが、お母さんの身体状況と生活を考え、玄関の段差を12㎝まで縮め、ベンチを置いて靴の脱ぎ着、そしてスロープで屋外へ外出する。という形に決めました。
玄関のドアは親子ドアにして、介助が必要になったとき間口が広く取れるようにしました。
リフォーム前は30㎝以上の段差。
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段差を12㎝にまで縮め、椅子も配置しました。
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玄関の上がり框の段差を縮めるため、屋外に緩やかなスロープを設けました。
廊下の段差
廊下には各部屋の入口全てに4㎝~9㎝の段差があります。
どこに合わせても全ての段差は解消できません。
スロープという話も出ましたが、返って危険を伴いかねません。
今回の場合は、お母さんが手摺りがあれば10㎝くらいの段差は超えられるということで手摺りで解消することにしました。
しかし、主な生活動線の台所と寝室の間は段差ゼロにしました。
リフォーム後
家を直さなくていいと言う母の入院中にリフォームしたので、少し強引な部分があったかもしれません。
しかし、離れて暮らす家族の立場からは、とにかく危険を取り去りたい一心でした。
ガスコンロに慣れていた母がIHに戸惑っていたのは確かですが、使い方を覚え安全に暮らしてもらえる方が、私達にとっても良いリフォームです。
文句を言いながらも手摺りを持ちトイレを普通に使う母を見て、リフォームして良かったと思っています。