一級建築塗装技能士 黒島 正樹
こだわりの職人物語【今回の舞台】
一般住宅のリフォーム
築15年過ぎた住宅では、色あせやチョーキング、コーキングのヒビわれなど、外壁塗り替えのメンテナンスが生じてくる。最近では、訪問販売で塗装の営業をしている業者も多いが、外壁塗装こそ丁寧さが要求される。リフォームコニーでも何業者かとお付き合いをしてきましたが、彼に出会えたことで安心して任せられ、リフォームで発生する様々な問題をクリアできるようになりました。
リフォームコニー代表取締役 小西直幹
黒島「コニーとの出会いは、建具屋さんを通じての紹介です。自分自身リフォームに対する認識が浅かったが、コニーの取り組みに感心し、こうしてお仕事をするようになりました。自分も人間。じっくり話しあえるからこそいいものが作り出せると感じています。」
住宅における塗装工事は、外壁や屋根、鉄骨などの塗装に始まり建具や枠そしてテーブルや家具にいたるまで様々。リフォームにおいても、既存の物を塗装によって再生したりする重要な役割も持っている。
外壁リフォーム
外壁を触ればわかるが、塗料の表面が劣化し、手に白い粉がつくチョーキング、下地材の継ぎ目などにあるコーキングのヒビ割れ、このようなものが見えると外壁の塗り替え時期である。
屋根の塗装。天候に左右される過酷な作業。 家の形状、立地条件にも左右されるが、足場を組み地上6mで作業を行う。突然の雨に作業を中止することや風速20mの強風の中での作業も余儀なくされる。
丁寧にコーキングしていく。 一般的にコーキングの打ち替え、水洗い、下地塗り、この工程に時間がかかる。地道な作業だ。
そして…、
何よりも外壁塗装で重要なのは、上塗り材の選択、そして色である。
黒島「新しい塗料、ヒビ割れしにくい粘り(弾性)の強い塗料がいいと言われるが、現在の住宅に塗られている塗料との相性が肝心。強すぎる塗料は逆に、剥がれやヒビの原因になる。よかれと思って1回余分に塗ったことが、かえってヒビを起こしたこともある。初回診断そして判断が大切なのだ。また、色。これは朝夕、晴れた日と雨の日、そしてサンプルの大小により、人それぞれ全く違った感覚で見える。家のイメージに繋がる大切な色づくり。これは決して妥協してはいけない。」
自慢の腕で、色を作り出す黒島。 いつも笑顔で楽しそうに仕事に励む黒島さん。
黒島さんは、自らが調合した色は次も必ず同じに作れると言う。黒、赤、黄、緑、白といった塗料の原料を絶妙にブレンドしていく。思い描く色があっという間にできあがる様は、マジックを見ているようだ。
家具・住宅枠
黒島が今までに一番苦労したというのが、家具の塗装である。
工場で仕上がってくるモリシゲの家具(数百万円!)と見合うように造りつけの家具を仕上げて欲しい、と頼まれたのだ。
ペーパーかけ、目止めなどを何度も繰り返して表面を滑らかにし、鏡面に仕上げた。
その出来映えは、モリシゲの社長にスカウトされたほどである。
塗装で見事な漆のツヤを出す。 リフォームコニーの現場においても、和室の床の間の押としかけを塗る。
漆(うるし)やカシューといわれる塗料は表面が柔らかく傷つきやすい。そこで、清掃性も考え、表面の硬いウレタンで漆(うるし)のツヤを表現する。
取り除けない柱を見事なインテリアに。
塗装技術で大理石に見(魅)せる! また、リフォーム工事によくある、どうしても取り除けない柱。
なんと、黒島の塗装技術で大理石へと大変身!
この塗装ができる者は、香川県では黒島ただ一人。
そして、黒島は自信と挑戦に満ちた目でこう語る。
「25年の経験の中でも、塗料の相性を判断することは永遠のテーマです。また、仕上げに対するこだわりは誰にも負けません。絹のような滑らかな仕上げを目指しています。
わずか1mmにも満たない塗料で光沢を自由に表現する、リフォームコニーのリフォームにはそんな面白さもあり、今後も互いに研究していけると思っています。」